日中(ラトゥール展、場末のおでん屋台、そして盆栽)


上野駅でM嬢、T氏(髭丈夫)と合流しまずは昼食を取った後美術館へ。
キリスト教の『12使徒』。その名の通り、キリストに従った12人の使徒達がモチーフである。ラトゥールの描く聖人達の面白いところは、皆とても人間味のある風貌をしていることだ。禿げ上がった頭、農作業で汚れ、ふしくれだった指。爪の間には黒く土が残っている。
おそらく、土地の者を聖人達のモデルにしたのだろう。当時としては珍しい?リアリズムに根ざした画風だ。『日常の慎ましやかな生活をしている者たちにこそ聖性は宿る』とは新・日曜美術館のジョルジュ・ド・ラトゥール特集で出てきた言葉だったか。

美術館を堪能した後、上野アメ横界隈をぶらつく。カットフルーツを食べ、プリントTシャツをネタにしていると遠くから祭囃子が聞こえてきた。祭りといえば、出店の数々。早速祭りの会場、上野恩賜公園五條天神社に足を向ける。が、そこで目にしたのは木々の花々に包まれた、慎ましい神社であり出店の出の字もない。仕方ないのでそのまま不忍池へ向かうと、なんとびっくり。弁天堂の周りには奇跡的にも日曜ということで出店が出ていた。
たこ焼を買った後、地元の労務者向けと思われるおでん屋台に立ち寄り、おでんをつまみながら男山をちびちび。(因みに、この三人組は皆20代前半である)なんとも実年齢にふさわしくない店を堪能した後は、池を囲むようにして並べられていた盆栽の数々を鑑賞する。(くどいようだが、この三人組は皆20代前半である)