ビジネスチャンスを狙うお父さんのために萌え用語解説を載せる日経MJ

我が家では購読しているのに滅多に読まれない新聞が二つある。その一つが聖教新聞。おそらく隣組(のさらに隣組)に創価学会の方が居るので、お付き合いの延長線として取っているのだろう。もう一つが日経流通新聞。略して日経MJ。父が購読しているとはいえ、どう考えても現在の実家の売り上げに貢献しているとは思えない。

その、我が家では有効に機能しているとは思えない日経MJ、1月9日のトレンド面で取り上げられたのが、昨今世を騒がしている「萌え用語」だった。タイトルは

ビジネスパーソンのための 萌えって、何?』

である。いま話題のヒット商品を徹底分析し、売れる理由やマーケティングの秘密を明かすトレンド面でも、新たな消費を生み出すオタク市場はスルーできない存在のようだ。それに、自分はビジネスパーソンとカタカナでいうほどの存在ではないが、そんな自分でも「萌えって、何?」という疑問はある。

中身はというと、丸々一面を使い萌え用語を解説。*120年以上かけて形成された萌え用語を全く知らないお父さん方のために懇切丁寧に説明する様が大変微笑ましい。

例:【ツインテール】髪を左右に分けてまとめ、お下げにしたヘアスタイル。しっぽが2本ではない。美容用語で言うツーテールのこと。萌えを喚起する属性の一つ

記事中ほどには「萌えって、何?」という質問に対して答えを色紙に書いたメイドさんが三名、店内に立って色紙をかざしている写真がある。彼女たちが示した回答は

「男性の中の母性」
「ふとした仕草に感じるときめき」
「友達以上恋人未満の好意」

三者三様。自分が一番うまいと思ったのは「男性の仲の母性」。どこか乙女的な感じがするこの答えが、萌えの側面を表している様な気がする。詳しい論説を知りたい方は実際に日経MJをご覧になってみるといいかもしれない。


ちなみに、トレンド面下には日経ビジネス新春特大号の広告が載っていて、そこに書かれたアオリ文「財政危機・高齢化・迫る喫緊の課題、これ以上の先送りは将来の国家破綻に」や「銀行でもノンバンクでもない商流に見出したサービスの芽・金融のアウトソーシング」などの文と上の萌え用語解説のギャップは中々に今の日本の状況が垣間見えておもしろい。

*1:メイド、ツンデレ、委員長、無関心系、破壊力、擬人化、最萌え、ラノベ萌え要素、属性、メガネっ娘、妹、ツインテールネコミミ、キャラ萌え、ぷに、萎え、など